ホーム お知らせ 妊婦さんに接種するRSウイルスワクチンの取り扱いを開始しました

妊婦さんに接種するRSウイルスワクチンの取り扱いを開始しました

2025年4月より、妊婦さんが接種することで抗体が胎児に移行し、産まれてくる赤ちゃんのRSウイルス感染を予防できるワクチン『アブリスボⓇ』を当院で接種できるようになりました。

予約方法 当クリニック受付もしくはお電話でのご予約となります(ワクチンの取り寄せが必要となるため接種希望日1週間前までにご予約ください)。

接種ワクチン組換えRSウイルスワクチン(アブリスボⓇ)
接種回数1回
接種対象者妊娠24週0日~36週0日の妊婦;推奨は妊娠28週0日~
接種費用 30,000円(税込み)

※妊娠週数の確認をいたしますので、必ず今回の妊娠で使用している母子手帳を持参してください。

※なお、百日咳ほかを予防できるDPTワクチンとの同時接種は推奨されていません(百日咳菌への免疫応答が低下するため)。詳細は医師にご確認ください。

<アブリスボⓇでできること>

アブリスボⓇを妊婦さんに接種すると、妊婦さんがRSウイルスに対する抗体を産生し、それが胎盤から胎児に移行することで出生直後から生後6か月くらいまでのRSウイルス感染症の発症や重症化を予防できます。

RSウイルスワクチン・予防注射 – Know VPD!

RSウイルスワクチン – こどもとおとなのワクチンサイト

<RSウイルスとは>

RSウイルス(RSV)とは乳幼児、特に新生児~生後1歳未満の乳児に重篤な呼吸器感染症(細気管支炎・気管支炎・肺炎など)を引き起こすウイルスです。飛沫・接触感染を起こし、2歳までにはほぼ100%の人が一度は感染するウイルスです。

初感染が最も重症になりやすく、生後6か月未満、特に生後1~2か月の乳児が感染すると、重症化し入院治療が必要になることが多いウイルスです。3歳以上の幼児や学童、また成人も感染するもののほとんどは軽症です。(高齢者、特に呼吸器系の持病がある方が感染すると重症化する場合があることが最近わかってきました。)

RSV感染症になると咳や鼻水がでるようになり、気管支炎や細気管支炎になると、息を吐くときに『ぜーぜー』と聞こえるようになります。乳児の場合は哺乳ができなくなったり、横になって眠ることができなくなったりします。これらの症状が悪化すると入院治療が必要となり、酸素投与を行うこともあります。さらに重症化した場合は人工呼吸器を利用した集中治療を行うことになります。

生後4週間未満の新生児では、感染しても咳や鼻水などが認められないまま、突然呼吸を止めてしまう無呼吸となることもあります。